« こっそりとちょっとだけ復活してみる | トップページ | 本ブログ休止中のCBTの変化・・・爆発的なCBTの知名度アップ »

2011年1月 6日 (木)

認知行動療法を使ってやっとこさ禁煙しました!

2006年12月にこのブログを休止し,再開したのが2010年12月。

なんと4年も経っていたのでした。(どうりで年をとるわけですね~!)

そこでしばらくはこの4年の間の変化(認知行動療法および私自身)

について書いてみようと思います。

まずなんといっても大きいのが,やっとこさ禁煙しました!ということです。

2007年6月某日の禁煙スタート日から今日に至るまで1本も吸っていません。

なぜ今回は成功したのか,ポイントは4つあるように思います。

1)モチベーション(あるいは危機感)が高まっていた

 喫煙者に対する社会的な雰囲気がさらに悪化したこともあり,

 またどこに行っても喫煙者は超少数派という体験が重なり,

 「本当にもうそろそろきっぱり禁煙しなきゃやばいよな」

 「どうせいつか禁煙するのなら,早いほうがいいよな」という

 気持ちがこれまでになく高まったのが,やはり大きいかなと思います。

 それにおいうちをかけたのが,高齢者のグループホームで火事があり

 火元が居住者のタバコの不始末だったというニュースです。

 自分が超高齢者になって,身よりも全て失い,グループホームに入り,

 認知症が始まり,喫煙している手元がふらついて,

 火を出してしまい,他の居住者の命を奪った!という恐ろしいイメージが

 見えてしまったのです。「このままタバコを吸い続けていたら,

 ぜったいそうなる!」という恐怖のイメージが,

 今回の禁煙の大きなモチベーション(危機感?)につながりました。

2)エクスポージャーを中心としたコーピングを準備した

 基本的に吸いたい欲求には,ことごとくエクスポージャー(曝露)で行くことに

 しました(あ,でもニコレットは使ったんですけどね)。

 吸いたいと思ったら,その感じをそのまま感じ,その欲求がどうなっていくか,

 ひたすら観察するというコーピングです。これは内的曝露ですね。

 それと同時に外的曝露も積極的に。

 飲み会にも行きましたし,喫煙者の夫にはそれまでどおり目の前で

 吸ってもらっていましたし,ときには夫のタバコの買い物までしていました。

 結果的には私にとっては曝露的なコーピングが合っていたように思います。

 周りがどんなに吸っていても,自分の中にどんなに欲求が高まっても

 そのままにしておけばそのうちどうでもよくなる,ということを

 何百回も体験することによって,タバコを吸わないという体験への

 恐れが全くなくなったのです。 

3)さらに強力な認知的コーピングを加えた

 認知的コーピングとしては,「あ,そうか,もう私,タバコを吸わなくていいんだ!」と

 いちいち新鮮に驚く,というものを用意しました。

 これはこれで結構強力で,一瞬,タバコを吸いたくなったときに,

 この認知的コーピングを大げさなぐらい真剣に心の中で言ってみるのです。

 すると面白いことに,「タバコを吸いたい自分」ではなく

 「もうタバコを吸わなくていい自分」というふうに認知が転換され,

 これがエクスポージャーを後押ししてくれたのでした。

4)強化子を先に随伴させた(用語の使い方が変ですが)

 よく禁煙貯金をして,貯まったらご褒美に何かを買う,という作戦がありますが

 私は先にご褒美を買ってしまいました。

 具体的にはオメガの時計です。私にしてみればものすごい高い買い物です。

 で,もし1本でも吸ったらこのオメガは質屋に入れることを自分に約束したのです。

 そういう意味では,オメガを見るたびに,それが禁煙のシンボルとして機能して,

 「あ,そうか,もう私,タバコを吸わなくていいんだ!」とここで改めて思えますし,

 「吸っちゃったら,この子(オメガのこと)と別れなくてはならないんだわ」と

 禁煙へのモチベーションを新たにすることもできますし,

 これはこれで結構効果的なコーピングでした。

 おかげで今でもオメガは私の左手首で元気に時を刻んでいてくれます。

・・・こんな感じで,無事禁煙を開始し,今に至るまで続けられているのでした。

ところで驚いたことに,なんと,禁煙を始めたその直後から,

偶然にも「禁煙の認知行動療法」の原稿を執筆依頼があったり,

内科医などお医者さんが中心の禁煙関係の学会で講演を頼まれたり,

禁煙関係の仕事が増えました。

禁煙に関わる専門家の先生方との出会いも増えました。

禁煙していなかったら受けられなかった仕事であり,

出会えなかった先生方です。ありがたいことです。

またときどきクライアントさんの禁煙を

CBTを通してサポートすることがありますが,

自分が経験者だけに,いろいろと分かち合えることも多く,

そういう意味では,「喫煙者→禁煙者」という経験をしたことも

良かったかなと思います。

恐ろしいことに(有難いことに?),今でもたまにタバコを吸っている夢を見ます。

そして夢の中で,タバコはえらく美味しいんですよ。

目が覚めて一瞬,「あれ?自分,タバコ吸っちゃったんだっけ?」と

驚くのですが,夢だとわかってホッとします。と同時に

ちょっとだけ「タバコを吸えてよかった!」と思ってしまう自分がいるところが

情けなくもあり,面白くもあります。

|

« こっそりとちょっとだけ復活してみる | トップページ | 本ブログ休止中のCBTの変化・・・爆発的なCBTの知名度アップ »

コメント

あらら、一緒に吸う機会を永遠になくしちゃった

投稿: nishikawa | 2011年10月28日 (金) 02時14分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 認知行動療法を使ってやっとこさ禁煙しました!:

» 話題の認知行動療法とは? [禁煙所はこちら]
みなさんは『認知行動療法』という 言葉を聞いたことがあるでしょうか? なんか、漢字が6文字も並ぶと、小難しい感じがしますよね。 この治療法、 もともとは、精神治療の分野において用いられた治療法で、 『認知療法』と『行動療法』という、 別々の治療方法として分類されていました。  ... [続きを読む]

受信: 2011年10月25日 (火) 22時15分

» 話題の認知行動療法とは? [禁煙所はこちら]
みなさんは『認知行動療法』という 言葉を聞いたことがあるでしょうか? なんか、漢字が6文字も並ぶと、小難しい感じがしますよね。 この治療法、 もともとは、精神治療の分野において用いられた治療法で、 『認知療法』と『行動療法』という、 別々の治療方法として分類されていました。  ... [続きを読む]

受信: 2011年10月26日 (水) 00時07分

« こっそりとちょっとだけ復活してみる | トップページ | 本ブログ休止中のCBTの変化・・・爆発的なCBTの知名度アップ »