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2005年6月16日 (木)

今日のストレスコーピング(3):気分のよいお店に寄る

  私は通勤時にその日の昼御飯をコンビニに寄って買っていきます。その是非はともかく(笑),選択肢となるコンビニは自宅近くに数件,職場付近にも数件あり,その日の気分で立ち寄るコンビニを使い分けています。

 各コンビニには一長一短があり,一番品揃えがよく,美味しいお弁当を購入できるコンビニAは,店員さんの対応があまりよくありません。しかも品揃えがいいがゆえにいつも混んでいて,長い時間並んで待つこともよくあります。その近くにある別のコンビニBは,品揃えは今ひとつですが,そこでパートで働いている●●さんというおばちゃん(と言って失礼ならば,お姉さん)が最高に感じがよく,時々立ち寄るにすぎない私のような客のことを良く覚えてくれていて,レジで支払いをする時に,とにかくいつもとても気分が良いのです。

 今日は朝から雨ということもあって(雨,大嫌い!),また,一日の予定がびっしりで,出勤時から私はちょっと気が重かったんです。こういうときはどうするかと言うと,コンビニAの前を通り越して,お気に入りのパートの店員さんがいるコンビニBを偵察に行きます。そしてその●●さんがレジにいることが確認できたらコンビニBで買い物し,●●さんがいないとわかったら,コンビニAまで戻って昼御飯を買いに行きます。●●さんの晴れやかな挨拶と客さばきに接すると,とてもすがすがしい気分になり,ほんの一瞬でも「ああよかった! 今日も一日頑張ろう」という気持ちになるからです。そしてラッキーなことに,今朝はコンビニBをのぞくと,●●さんの姿が見えたのです。

 というわけで私はB店に入り,品揃えの薄いお弁当類から何とか昼食に適した商品を選び,レジに行きました。●●さんはいつもの晴れやかな挨拶と対応ぶりでてきぱきと接客してくれました。私はお弁当は箸ではなくフォークで食べたいのですが,今日も「フォークでしたよね?」と言ってフォークを袋に入れてくれました。

 それだけのことなんです。が,とにかくいつも何かちょっと得したようないい気分になります。それには2つの理由があると思います。ひとつは彼女の挨拶がとても気持ちの良いものであること。もうひとつは,彼女が私のことをちょっとだけでも知ってくれており,私の好みに応じてちょっとした配慮をしてくれるということ。

 たとえ個人的なつながりはなくても,コンビニBに行けばそういう人がいて,気持ちよく挨拶でき,気持ちの良い対応をしてくれるということを知っている,ということはとても大事なことだと思います。ストレス理論でいう「ソーシャルサポート」というのは,本来,心理的にあるいは立場的に近しい人だけでなく,この●●さんのような,身近にいるちょっとした人を含めて考えると良いと思います。このようなか細い関係性でも,それが生活のなかでたくさんあれば,仕事がうまくいかないときでも,家族や恋人や友人とうまくいかないときでも,ちょっとだけ元気づけてもらえるような気がするのです。そしてたった少しでも他者との関わりのなかで元気づけてもらえるような体験ができれば,そしてそういう体験ができることを知っていれば,それ自体が有効なストレスコーピングになるのではないかと思います

 おそらくひと昔前であれば,そのような役割を「商店街」が担っていたのかもしれません。しかし少なくとも私の身近では「商店街」は「商店街」として機能しておらず,いつもは大きなスーパーマーケットで買い物はまとめて済ませています。だからこそ日頃立ち寄るコンビニとか,薬局とか,キオスクとか,コーヒーショップとか,要は何でもいいのですが,気分よくちょっとした買い物ができるお店をいくつか知っておくというのは,ストレスコーピングとしてはお手軽で効果的である思うのです。

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コメント

先日は丁寧なお返事どうも有り難うございます。私がやってみた鬱の尺度は大野裕さんの『うつをいかす』のなかのベックの抑うつ尺度だと思います。まあ、一つの参考程度だと心得ておりますし、今はもっと低いと思うのでどうもすみませんでした。
ところで、coping様は鬱の方のカウンセリングが多い、ご専門なのですか。
たびたび質問すみません。
それから、以前ご質問いただいていた、私が本を読むのがすきなのか、と言うことですが、好きだけど今はおまり読む気力がないです。でも、ギャビン・アンドリュースのは必ず読みますので。
それに、読んでも理解が浅いと思います。表面だけ読み飛ばしてわかったつもりと言う感じです、恥ずかしながら。
ただ、認知療法については、知らないでカウンセリングを受けるのはいやだったので、自分でも勉強してみよう、納得いったらやってみよう、と思ったので、あれこれ買ってみました。
もともと猜疑心が強いのでしょう。
こういう疑い深いクライアントは、カウンセラー側としてはいやな相手でしょうか。どうもすみません。
それから、最近のつなぎ(?)の記事も楽しく読ませていただいております。
私の知り合いにも貴ブログを紹介させていただきました。更新がなくても、前の記事がとてもためになりますから、どうぞ閉じないでくださいね。なんて、ストレスかけてしまったでしょうか。
私も辛いものが大好きなので、ついついうなづいてしまいました。
また、私にとっては周りの人とのちょっとしたやり取りがそれこそ(悪い)ストレスの元なので、考えてしまいました。
では長文失礼いたしました。

投稿: すみれ | 2005年6月17日 (金) 14時37分

すみれ様
いつもありがとうございます。
ベックの抑うつ尺度は,わりと妥当性が高いと思います。が,抑うつの程度はそのときどきでかなり変化しますので,体重計や体温計のようなものだとお考えいただければ良いのではないかと思います。
私は主に大人相手の臨床をやっているので,抑うつや不安を訴える方とお会いすることは多いです。うつを専門といえるほどではありませんが。
猜疑心が強いというのは,むしろ重要なことだと個人的には思います。疑い深いクライアントさんって,全然嫌ではありませんよ。最初から何でも信じてしまう人のほうが,私としてはよほど不安に思います。CBTを始めるに際し,CBTに対する疑いを最初に話してくれるクライアントさんって結構多いのですよ。それってむしろ健全なことのように思います。
つなぎ記事にもコメントいただけて嬉しいです。来週にはCBTの記事を再開する予定ですので,今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

投稿: coping | 2005年6月17日 (金) 23時53分

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