« 【一人でできる認知療法・認知行動療法】その1:どんな時に始めると良いか | トップページ | 【一人でできる認知療法・認知行動療法】その2:ゆっくり少しずつ進めていこう »

2005年5月28日 (土)

【ストレスコーピング】 コーピングレパートリーを豊かにしよう

  このブログのタイトルでもある【ストレスコーピング】についても,少しずつ紹介していきます。ストレスコーピングとは,自分の感じているストレスに対して,自覚的に実施する対処法のことです。誰でも自分なりのストレス対処法というものを普段から実施しているかと思います。

●コーピングレパートリーという考え方

ストレスコーピングに関する実証研究によれば,多様なストレスコーピングをできるだけたくさん身につけておき,日常生活でそれらを柔軟に活用できる人は,心身の健康度が高い傾向にあるということです。これは直感的にもわかりやすい考えだと思います。日常生活のストレスには様々な種類のものがありますから,「これさえできれば大丈夫」というコーピングがあるわけではなく,その時々のストレスに合ったコーピングをチョイスして使ってみる,使ってみてうまくいけばOK,うまくいかなかったら別のコーピングに切り替える,という柔軟性が必要なんですね。確かに周囲を見渡してみても,元気で生き生きしている人は,何かあっても落ち着いて対処し,その切り替えも上手なように思われます。そういう人はコーピングの手持ちが多く,それらをうまく使い分けているのでしょう。

  ところで「手持ちのコーピング」を心理学的ストレス理論では“コーピングレパートリー”と呼びます。カラオケのレパートリーと全く一緒ですね。カラオケのレパートリーの多い人,特にJPOPから洋楽から昔の歌謡曲から演歌まで,幅広い種類のレパートリーをたくさん持っている人は,カラオケに行くのがさぞかし楽しいでしょう。(私は逆にレパートリーが少ないので,カラオケがあまり好きではありません。笑いを取ってごまかす方向につい走り勝ち・・・笑)。それと同様に,多様なコーピングのレパートリーを増やしておけば,ストレスを感じる様々な状況や,ストレスを感じている自分自身に対して,適当なコーピングを選択し,実施することが可能になります。すると,ストレスそのものはなくならなくても,ストレスに対応する力(ストレスマネジメント力)が強くなります。大事なのは,ストレスを減らすことと同時に,コーピングレパートリーを普段から増やしておくことなのです。

  ではストレスコーピングにはどのようなものがあり,どのようなコーピングを増やしておくと良いのでしょうか。このブログではこのようなことについても認知療法・認知行動療法の観点から,そしてストレスコーピングに関する心理学的実証研究の知見に基づき,順次ご紹介していきたいと思います。

●今日のまとめの一言:ストレスマネジメントをうまくやっていくためには,ストレスコーピングのレパートリーをできるだけ増やしておき,日常生活で柔軟に活用すると良い。

|

« 【一人でできる認知療法・認知行動療法】その1:どんな時に始めると良いか | トップページ | 【一人でできる認知療法・認知行動療法】その2:ゆっくり少しずつ進めていこう »

コメント

 お勧めいただいてありがとうございます。僕からリンクのこと連絡しなくてすみませんでした。
 認知療法関係でいろいろ検索してみましたが、貴ブログはまれにみる充実ぶりと可能性が感じられます。
 精神科で働いている後輩が、以前から本などで認知療法を試しているので、貴ブログを紹介したら、関心を持っていました。きっと熱心に学んでくれると思います。
 よろしくお願いします。

投稿: アド仙人 | 2005年5月30日 (月) 23時57分

こちらこそありがとうございます。また後輩の方にご紹介くださりありがとうございます。アド仙人さんのコメントが,どれだけ励みになっていることか。「話を聞くだけで何もコメントしてくれないカウンセラー」に苦情をおっしゃるユーザーさんの気持ちがよくわかりました(笑)。
こちらこそ今後ともよろしくお願いいたします。

投稿: coping | 2005年5月31日 (火) 14時08分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 【ストレスコーピング】 コーピングレパートリーを豊かにしよう:

» アドラー心理学の種1・認知論 [山梨臨床心理と武術の研究所]
 ここのところ自伝的記事が多いので一旦お休みして、原点に返りまして、少し専門に関 [続きを読む]

受信: 2005年6月 1日 (水) 00時30分

» アドラー心理学の種1・認知論 [山梨臨床心理と武術の研究所]
 ここのところ自伝的記事が多いので一旦お休みして、原点に返りまして、少し専門に関 [続きを読む]

受信: 2008年6月23日 (月) 22時23分

« 【一人でできる認知療法・認知行動療法】その1:どんな時に始めると良いか | トップページ | 【一人でできる認知療法・認知行動療法】その2:ゆっくり少しずつ進めていこう »